【コラム】産業用PC・コンピューターとは?メリット・デメリットと選び方を解説

 
 
産業用PC・コンピューターは工場や設備制御、医療機器、輸送機器などさまざまな分野で使われています。長期安定供給できるだけでなく、耐用年数が長く連続運転できる点も産業用PCの強みです。
ただし、民生用PCに比べると価格が高く、納品まで時間がかかることもあるため慎重に選ばなければなりません。本記事では産業用PCとは何かを説明し、導入のメリット・デメリット、選ぶポイントを紹介します。

 

産業用PC・コンピューターとは

まず、「産業用PC・コンピューターとはどういうものなのだろう」と考える方のために、目的と使用されるOS、導入コストについて説明します。

産業用PCの目的

産業用PCとは産業現場で使用されるコンピューターのことを指します。その目的は生産性や効率性を高めるために、さまざまな制御や監視、データ収集・分析などを行うことです。例えば、製造ラインの制御や品質・エネルギー管理などに使用されます。
産業用PCは民生用PCよりも堅牢性や信頼性に優れ、温度や湿度が厳しい環境下でも使用可能です。産業用PCが主に使われる工場は、場所によっては常に振動が発生したり、塵や埃が舞ったりすることも少なくありません。そのような環境でも耐えられるように設計されています。

産業用PCのOS

産業用PCにはWindowsやLinuxなどの汎用的なOSが使用されます。OSとはオペレーティングシステム(Operating System)の頭文字を取ったものでコンピューターを動かすための土台となるソフトウェアのことです。
場合によっては産業用途に特化したOSが用いられることもありますが、メジャーなOSはWindowsやLinuxです。​​それぞれの特長・メリットは次のとおりです。
主なOS特長・メリット
Windows汎用性が高く、多くの産業用PCで使われている
10年間サポート(※Windows IoT Enterprise LTSCの場合)などサポート期間が長い
Linuxオープンソースであるため自由に改変でき、OSライセンス費用がかからない

産業用PCの導入コスト

産業用PCの導入コストは、民生用PCより高くなる傾向にあります。民生用PCにはないさまざまな機能や条件などが必要となるためです。
具体的には高い耐久性を持つ筐体や電源ユニット、メモリーの冗長化など、高品質なハードウェアが必要となります。また、OSやアプリケーションソフトウェアも、使用条件によっては産業用途に特化したものを導入する必要があるでしょう。
一般的に、低価格帯の産業用PCであれば10万円前後から、高性能かつ高信頼性を求めるのであれば数百万円以上となることも珍しくありません。

産業用PC・コンピューターのメリット・デメリット

産業用PC・コンピューターにはさまざまなメリットやデメリットがあります。ここではメリットとデメリットをそれぞれ解説します。

産業用PCのメリット

産業用PCのメリットとして挙げられるのは以下の5つです。
  • 長期安定供給できる
  • 耐用年数が長く長時間にわたって連続運転できる
  • 耐環境性が高い
  • 現場に則した性能を備えている
  • さまざまな要求に対し、カスタマイズ対応が可能

長期安定供給できる

産業用PCは民生用PCと異なり、長期間の安定供給が可能です。これは産業用PCメーカーが製品サイクルを管理し、必要な製品や部品を供給し続けるためです。
民生用PCは仕様変更や製造中止などが短期間で行われることがあり、1年~2年で同じPCが購入できなくなることも珍しくありません。一方、産業用PCのサイクルは、一般的に5年程度であり、稀に10年以上のものもあります。
さらに、産業用PCはメーカーが製品の仕様変更や廃止などを事前に通知し、必要な部品や代替品の情報を提供してくれることも多いです。だからこそ、一度導入すると長期的に安定してシステムを維持できます。

耐用年数が長く長時間にわたって連続運転できる

産業用PCは、一般的に長時間の連続稼働に耐えることができます。また、長時間連続運転に必要な冗長化機能や熱対策機能を備えていることがほとんどです。
これらの特性により、長期的な稼働が必要な工場や船舶、交通システムなど、厳しい環境下でも問題なく使用できます。

耐環境性が高い

産業用PCは民生用PCに比べて、はるかに耐環境性に優れています。高温・低温、湿度、振動、衝撃などさまざまな環境の変化に耐えられるよう設計されているためです。
例えば、産業用PCの筐体は薄いプラスチック製ではなく、金属製で重厚感のあるものや防水防塵性能を備えたものが多く採用されています。ファンレス設計や熱対策機能、冗長化機能などが搭載されていることも少なくありません。これらの機能により高負荷の処理にも耐えることができます。

現場に則した性能を備えている

現場に則した性能を備えているのも産業用PCの大きなメリットです。産業用PCは業務に必要な性能や機能を柔軟に選択できるようになっています。
例を挙げると、画像解析や3D CAD設計に必要な高性能グラフィックカードを搭載した産業用PCや省エネルギー設計の産業用PCなど、業務に必要な性能や機能を柔軟に選択できます。そのため、現場のニーズに合わせた最適なPC環境を構築することが可能です。

さまざまな要求に対し、カスタマイズ対応が可能

産業用PCは顧客の要求に応じて、標準にないカスタマイズ対応が可能な場合もあります。例えば、現場に応じてコーティング対応したり、業界固有の通信規格やインターフェイスを追加したりすることが可能です。
具体的には、導入する際に産業用PCの予算や用途、スペックなどに関するヒアリングを行います。そのうえで仕様を決め、試作機の作成や動作確認を経てお客様に納品します。このように、現場の環境や業界に合わせてカスタマイズできる点も大きなメリットであるといえるでしょう。

産業用PCのデメリット

産業用PCにはいくつかデメリットもあります。特に注意すべきなのが以下の2つです。
  • 価格が高い
  • 納品まで時間がかかる

価格が高い

デメリットの一つとして、価格が高いことが挙げられます。産業用PCは民生用PCと比べて高い信頼性や堅牢性が求められるため、コストが高くなります。また、多くの検査が必要になることも価格が高くなる原因です。
さらに、産業用PCは民生用PCと比較すると、生産量が少ないため製造コストの削減が難しいという背景もあります。これらの要因から、民生用PCに比べて価格が高くなります。

納品まで時間がかかる

納品まで時間がかかるのも産業用PCのデメリットといえるでしょう。産業用PCは民生用PCと異なり、顧客の要求に合わせてカスタマイズしなければなりません。
また、受注生産で作られることが多いため、コロナ禍や世界情勢の悪化等によって部材不足に陥った際に、納品が大きく遅れることもあります。
さらに、産業用PCは品質管理や動作テストが厳格に行われることが多く、それらの工程にも時間がかかります。実際に、納品まで数ヵ月かかることも少なくありません。

産業用PC・コンピューターを選ぶポイント

産業用PC・コンピューターとひとくくりにしても、その種類はさまざまです。選ぶ際は、以下3つのポイントに注目しましょう。
  • 性能
  • 品質
  • サポート体制

性能

産業用PCを選ぶ重要なポイントの一つが「適切な性能を備えたものを選ぶこと」です。性能は使用用途によって異なりますが、基本的には以下の点に注目しましょう。
  • CPU
  • OS
  • メモリー容量
  • ストレージ容量
  • インターフェイスの種類や数
  • バス速度
  • 消費電力
例えば、高度なデータ処理を行う場合はCPUとメモリーを重視することをおすすめします。
必要以上の性能を持つPCを選択するとコストがかかりすぎる可能性があるため、使用目的に応じた最適なものを選びましょう。

品質

品質についてもしっかりと確認しなければなりません。産業用PCは環境条件が厳しい場所での使用が想定されているため、高い信頼性や耐久性・耐環境性が求められます。
品質を確保するためには、製品設計・製造プロセスの品質管理が徹底されているメーカーを選ぶことがおすすめです。

サポート体制

産業用PCを導入する場合、製品の品質や性能だけでなく、サポート体制も重要なポイントの一つです。産業用PCは機械や設備の制御・監視など業務に重要な役割を担っているため、故障やトラブルが生じた場合には迅速かつ適切なサポートが必要です。
サポート体制が整っていれば、トラブルや問題が生じた際に素早く対応してもらえます。長期にわたって安定的な運用を行うためには、OS/BIOSやドライバーのアップデートなどのサポートも必要です。産業用PCを選ぶ際は、そのメーカーが「どのようなサポートを行っているか」に注目してください。

Pro-faceの産業用PC・コンピューターの強み

Pro-faceといえばタッチパネル/HMI(プログラマブル表示器)をイメージする方も少なくありませんが、産業用PC・コンピューターも高い評価を得ています。プログラマブル表示器で培ったノウハウを活かした点がPro-faceの産業用PC・コンピューターの特長です。
ここではその強みを3つの点から紹介します。
  • 品質の高さ
  • 納期の早さ
  • サポートの充実さ

品質の高さ

Pro-faceの産業用PC・コンピューターの品質には、2つの特長があります。
  • 安心の国内設計
  • 高い品質基準をクリアした耐久性・耐環境性

安心の国内設計

外資系産業用PCメーカーは、設計から製造まですべて海外で行うケースも珍しくありません。一方、Pro-faceは産業用PCの設計を日本国内で行っています。
また、長きに渡って産業用PC事業に携わっているのも特長の一つです。1980年代から日本で産業用コンピューター事業を開始し、1991年には世界で初めてパネルコンピューターを発売しました。このように30年以上の実績があるからこそ、高い信頼性や安全性を備えています。
さらに、国内修理拠点を持っているため、顧客のニーズに合わせた製品開発やトラブル発生時の迅速な対応が可能です。

高い品質基準をクリアした耐久性・耐環境性

Pro-faceの産業用PCやコンピューターは、厳しい品質基準をクリアすることにより高い耐久性や耐環境性を確保しています。
例えば、PS6000シリーズのファンレスモデルはファンフィルターの定期交換や埃・油などによる故障がなくなり、メンテナンス管理工数やコストの削減につながります。さらに、IP66F/67F対応で高圧噴流水によるフロント部の洗浄も可能です。

納期の早さ

Pro-faceは、海外で設計・生産・組み立てしている一部の他社製品と比較すると納期が早い傾向にあります。国内にて設計した製品を国内の専用ラインにて組み立てするためです。
産業用PCの納期は、海外で生産を行っている企業の場合だと数ヵ月かかることも珍しくありません。特に2023年現在は新型コロナウイルスの蔓延や国際情勢の変化により、物流に大きな影響が出ています。国土交通省によれば、日系荷主・物流事業者の9割以上が「国際物流に課題・問題があると感じている」と回答しています。
Pro-faceは、数日から数週間で納品できる可能性があります。

サービス&サポートの充実さ

Pro-faceの産業用PC・コンピューターは、国内外のサポートにおいてお客様のビジネスを支援するための包括的なサービス&サポートを提供しています。
お電話による技術サポートだけでなく、チャットやお問い合わせフォームを利用したオンラインサポートや、充実したFAQなど、カスタマーサポートにより製品に関するお問い合わせや急なトラブルによるダウンタイム削減をお手伝いいたします。
さらに海外拠点による現地での購入やサポートなども可能です。

また、Pro-faceの産業用PC・コンピューターは、高品質な製品とともに充実したアフターサービスを提供しています。具体的には、次のようなサービスがあります。
  • 既設機から後継機への交換(リプレイス)
  • 既設機の修理
  • オーバーホール
  • 延長保証(保証期間中の自然故障は何度でも無償で修理可能)
国内に修理拠点があるため、迅速で柔軟な対応を実現します。
製品保証としては、製品(PS6000シリーズ)購入後、24か月の無償保証期間を設けており、新品交換または無償修理もできます。
さらに、海外安全規格や船舶規格も豊富に取得しているため、海外へ輸出する際にも安心です。

Pro-faceの産業用PC・コンピューターのおすすめ機種は?

産業用PC・コンピューターとして最もおすすめなのがPro-faceのPS6000シリーズです。

PS6000シリーズ

PS6000シリーズはあらゆる産業用PC・コンピューターの中でも高い信頼性と拡張性を備えており、幅広い業界や用途に適した製品としておすすめです。
PS6000シリーズには主に3つの特長があります。
  • 業界最高レベルのハイスペックを備え、HMIからエッジまで幅広く活用
  • ボックスとディスプレイを自由にカスタマイズできる組込み出荷サービス
  • 組み立て・検査、修理、サポートなど、国内拠点だからこその安心対応
PS6000シリーズは4コアである第8世代のIntel CPUを搭載している産業用PCです。大量の情報でも高速で表示し、オペレーションの効率化をサポートします。
また、ラインアップが豊富にあるからこそ自由に選択・組み合わせができ、「ボックス単体で使用する」「ディスプレイ付きにする」など幅広い用途で使えるという強みがあります。国内拠点だからこそ、スピーディーなサポートも可能です。