CitectSCADA 特長

独自の設計思想で強力なリアルタイム監視制御を実現

高速性(パフォーマンス)

CitectSCADAの通信方式はクライアントからの要求に応じて必要なデータを読み出すデマンドベースで実行されます。CitectSCADAでは、クライアントからの複数の読み出し要求に対して、それらを1つのリクエストとしてまとめて実行することを試行します。これによって不要な通信回数が減少し、画面の更新スピードが最大8倍速くなります。1回の要求に対してI/Oデバイスから返信できるデータ量には制限がありますが、要求そのものをグループ化すれば要求回数を減らすことができ、結果として全体の応答スピードが速くなります。

複数のレジスタを個別に読む場合と1つの「かたまり」として読み込んだ場合をブロッキング定数を用いて計算します。その結果、複数のレジスタの一覧がコンパイルされ、1回のスキャンで複数のレジスタの内容が1度に読み込まれ、応答が速くなります。

高信頼性 - 冗長化

CitectSCADAの冗長化機能は、SCADA/HMIの機能や性能を損なうことなく、運用上の障害に対する防御が行えるよう設計されています。これらの冗長化機能によって、たとえ主系のシステムに障害が起こったとしても、待機系のシステムが自動的に監視制御作業を行い、監視制御処理の中断を防止します。しかも主系システムが復帰時には、データサーバ同士が自動的に等値化処理を行い、履歴データやアラームデータの穴埋め処理を行います。

●クラスター機能
CitectSCADAでは、様々な冗長化機能に加え、クラスターによる冗長化構成もサポートしています。1つのパソコン内で複数のCPUが搭載可能であれば、待機系サーバとして使用しているパソコンに対して別のプロジェクトを同居させて運用することもできます。

柔軟性

各サーバタスクの負荷を分散することも可能です。一般的にシングルCPUのパソコンを使用して監視制御処理を行う場合には、処理するI/O点数が増えるとそれに応じてトレンド表示やアラーム表示に遅延が発生します。CitectSCADAでは、I/Oタスクやアラームタスク、トレンドタスクといったSCADA/HMIの5つの基本的なタスクを別々のパソコンに割り当てて運用することが可能です。

また、1台のパソコンに複数のCPUが搭載されている場合にはすべてのCPUをひとつのCPUとして取り扱い、その上ですべてのSCADA/HMI機能を動作させることも可能です。

また、それぞれのCPUにCitectSCADAに搭載されている5つの基本的なタスクを個別に割り当て使用することもできます。(マルチCPU機能)

この機能によってシステムとしての性能と安定度が向上し、快適な監視制御システム環境を実現することができます。また、ランタイムマネージャを使用すれば各タスクを必要に応じて停止することも再起動することも可能です。

プロセスアナリスト 次世代型とヒストリデータ可視化ツール

プロセスアナリストを使えば、ヒストリーデータとアラームデータを重ね合わせて表示することや複数のヒストリーデータを積み上げて表示することもできます。また、表示させるデータに別々の時間軸を指定して表示することもできます。もちろんズーミング率も任意に設定できます。

また、表示されているペンを指定して任意の方向に移動させることもできます。これらの機能はプロセスそのものの改善要求シーンや障害発生時の原因究明のための大きな手助けとなります。また、海外で行われている夏時間(デイライト・セービング)の設定にも対応しています。

CitectSCADA on iPhone

お使いのiPhoneが工場の保守管理ツールに早変わり。ワイヤレス通信を使用してWindowsリモートデスクトップ接続経由でCitectSCADAに接続し、トレンドやアラームの確認をすることができます。

通信ドライバー

様々なI/Oデバイスと通信を行うために300種類を超える通信ドライバーが標準装備されています。その中にはユーザー固有のニーズを満たすために編集可能なASCIIドライバーも含まれています。

また、ユーザーが独自のドライバーを開発するためのドライバー開発キット(DDK-別売)も用意されています。さらにモデムやRTU(リモートテレメトリーユニット)もサポートしているため、公衆電話回線やマイクロウェーブリンクなどの通信手段を用いた様々な遠隔監視ニーズにも対応しています。

クライアント

CitectSCADAではユーザーのニーズに合わせて以下の2つのレベルのクライアントを用意しています。

●コントロール・クライアント(Control Client)
SCADAシステムのすべての情報を表示し、かつSCADAサーバに対してRead/Write可能なクライアント

●ビューオンリー・クライアント(View-only Client)
SCADAシステムからの情報を表示するためだけのRead Onlyなクライアント

通常、CitectSCADAの運用にはSCADAサーバであれ、クライアントソフトであれ、各々のパソコンにパラレルまたはUSB仕様のハードウェアキーを装着する必要があります。これらの配置を必要最低限に、かつメンテナンスを容易にするためにフローティング・ライセンス方式を選択することも可能です。この方式を選択した場合には1台のSCADAサーバ用キーに対して同時アクセスユーザー数を設定して使用するライセンス方式です。

Webクライアント

インターネットブラウザを利用して工場の情報を可視化することができます。インターネットクライアントはリアルタイムオペレーションのために設計されており、1〜5秒程度で画面更新が可能です。

また、Webサーバーを別途必要とせず、Webクライアントのみの追加で実現可能。従来のクライアントの機能をそのまま行えます。

●Webコントロール・クライアント
(Web Control Client)

●Webビューオンリー・クライアント
(Web View-only Client)